Pro
【第1回:守り・安全編】安全運転の「数値化」が社員を守る武器になる
事故激減の理由は「優しさ運転」の見える化にあった タクサムが築いた安全DXの第一歩

導入内容
- 課題・背景
- 長距離移動に伴う車両破損事故や事故の偏りが頻発し、保険料の上昇が深刻化。法改正に伴うアルコールチェック義務化対応も迫られ、事故削減とコストを抑えた確実なコンプライアンス遵守体制の構築が必要だった。
- 取り組み内容
- 「SUZUKI FLEET」を導入し、「優しさ運転」の考え方をシステム上で数値化(可視化)。社員を守るための運用であることを共有した上で、走行スコア管理とアルコールチェックを単一システムへ統合。低コストかつシンプルな仕組みにより負担をかけず社内定着を推進。
- 成果
- 数値化により安全意識が向上し、導入後半年以上の事故ゼロを継続するなど事故件数の大幅な削減につながった。新人教育にもスコアデータを活用し、未然防止の組織風土が定着。ワンシステム完結により低コストで強固なコンプライアンス体制を確立し、「守りのDX」を実現。
近畿地方を中心に、東海・中国・四国と広域に展開する美容ディーラー、株式会社タクサム様。
以前は手書き日報の非効率さや、長距離走行に伴う事故が大きな課題でした。SUZUKI FLEET導入後は、事務負担50%削減と事故の劇的減少という大きな成果を実現。今回は、導入のきっかけから「守り」と「攻め」を段階的に進めるDXの歩みについて、3回に渡って代表取締役社長の伊賀様と運行管理者の中谷様、植木様にお話を伺いました。
【第2回:効率・日報編】アナログ管理からの脱却で事務負担を50%削減
【第3回:攻め・営業DX編】可視化されたデータが営業の質を研ぎ澄ます
── まずは、タクサム様の事業内容と、日々の業務における車の役割について教えてください。
伊賀代表(以後敬称略):私たちは関西圏を中心に、約500件の美容室様へヘアカラーやハサミなどの商材を届ける美容専門商社を営んでいます。13名の営業担当が1人1台の車両を使い、1日に10件以上のサロン様を訪問するため、車は単なる移動手段ではなく、私たちのビジネスに欠かせないインフラです。一日の移動距離が非常に長く、車内で過ごす時間も膨大なため、移動時間をいかに大切に過ごすかがビジネスの重要ポイントだと考えています。
── 導入前、具体的にどのような安全上の課題を抱えていらっしゃったのでしょうか?
伊賀:以前は軽微なものも含めて事故が少なくなく、毎年更新のたびに保険料が上がっていくことが大きな悩みでした。重大な人身事故こそありませんでしたが、車両が大きく破損するような事故や、特定の社員に事故が偏る傾向も見受けられました。こうした事故のリスクを放置することは、社員の人生にとっても会社にとっても大きな損失になると考え、何らかの対策を打たなければならないという強い危機感を持っていました。

独自の安全指針を「見える化」し、社員の意識を変える
── 御社独自の指針である「優しさ運転」と、システムの連携についてお聞かせください。
伊賀:私は以前から社員に対し、バックの際はアクセルを踏まない、歩行者には100メートル先からでも道を譲るといった「優しさ運転」を推奨してきました。SUZUKI FLEETを導入したことで、この私の想いが「運転スコア」として客観的に数値化された気がしています。監視するためではなく、社員を事故のリスクから守るための「優しさの見える化」として導入したことが、現場の納得感に繋がったと感じています。
── アルコールチェック義務化への対応と、システム活用のメリットをどう見ていますか?
伊賀:法改正によるアルコールチェックの義務化は必須の対応でしたが、車両管理と別々に運用するのはコスト的にも手間の面でも大きな負担となります。SUZUKI FLEETであれば、安全運転スコアの管理とアルコールチェックを一つのシステムで統合して活用できるため、低コストで確実なコンプライアンス体制を構築できました。複数の機能を安価に、かつシンプルに使いこなせる点は、経営者として非常に画期的だと判断しました。

導入から1年、目に見えて現れた「事故ゼロ」への成果
── 導入から約1年が経ち、事故の発生状況にはどのような変化がありましたか?
伊賀:導入後は事故が大幅に減少し、最近では半年ほど事故が全く起きていないという非常に良好な結果が出ています。社員も「自分の運転が数値で見られている」という意識が定着し、無理な運転を控える風土が醸成されました。現在では、このデータを新人の安全教育にも活用しており、事故を未然に防ぐための組織文化が着実に根付いていることを実感しています。
安全管理という強固な「守り」の基盤を固め、事故激減という成果を手にしたタクサム様。しかし、多忙な営業現場にはもう一つ解決すべき「時間」の課題が残っていました。第2回では、現場と管理者の双方を長年悩ませていたアナログな報告業務をいかにデジタルで解放したのか、その舞台裏に迫ります。
【第2回:効率・日報編】アナログ管理からの脱却で事務負担を50%削減